きついと言われる介護職、経験者から見た現実は?

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『介護の仕事はきつい』『3Kの仕事』『介護職は大変』

そんなマイナスな言葉を、介護職に対して聞いたり感じたことはないでしょうか?

少なくとも、介護職に就く前の私は思っていました。

  • 介護職に興味はあるが、きついと聞き不安に感じている方
  • 未経験から介護職に就き、続けられるか不安な方
  • 実際に介護現場で働く人の話を聞いてみたい方

そんな方に向け、実際に介護職として10年の経験がある私が感じたことも含め、この記事を書きました。

この記事を読まれた方が介護職の現実を知り、後悔のない選択をされることを祈っています。

※施設経験を基に記事は書いています。

目次

きついと言われる介護職の仕事内容とは?

介護職、介護士と呼ばれる仕事内容は大きく分けて利用者様の生活支援、身体介護の二つに分かれます。

・「生活支援」とは、利用者様の身体には直接触れない部分の仕事です。具体的には、掃除、料理、洗濯、買い物といったものになります。

・「身体介護」とは、利用者様の身体に関わる部分の仕事です。具体的には、食事介助、排泄介助、移動介助、入浴介助といったものになります。

  

介護の仕事がきついと言われる理由について

仕事内容がきつい

利用者さんをかかえたり支えたりと、自身に負担がかかってしまう仕事が介護士にはつきものです。実際、腰を痛める介護職員は多く、腰痛は介護士の職業病とも言われています。

人手不足の職場では、休憩時間が満足に取れない、定時で帰れない、早めに出勤する暗黙の了解、といったことが通常化されていたりもします。
ずっと立ちっぱなし、動きっぱなしで、足がパンパンになってしまうこともめずらしくありません。

通常の介護業務以外にも、介護施設では季節のレクリエーションがあり、それに伴う準備で残業が発生することもあります。

夜勤ありの変則勤務がきつい

老人ホームでは基本的に利用者さんはそこで生活しています。職員が24時間常駐の施設が多く、そこで勤務する以上はどうしても夜勤はつきものです。
通常、人が休む時間帯である夜中に働くことは身体的にも精神的にもきつく、実際に体調を崩してしまう人もいます。
「夜中なんだから、みんな寝てるから暇じゃないの?」と思われるかもしれません。実際は、夜中でも頻回にトイレに行く方の対応、ナースコールの対応、定時の排泄介助、巡回、翌日の準備、記録などやることはたくさんあります。夜勤帯は少人数での勤務となるため、きついと思うことも少なくありません。

人間関係がきつい

介護の仕事はチームワークであり、一人でできる仕事ではありません。さまざまな職種との連携が必要であり、その中ではどうしても人間関係に関する問題が起きます。
忙しい中で、どうしても他の職員のやり方や言葉掛けが気になりイライラしてしまったり、利用者さんとの関係性で悩んだり、様々な人間関係での悩みや問題が出てくることがあるでしょう。

給料が安い

介護の仕事は、仕事量の割に給料が低いといわれます。その理由としては、介護士の仕事は誰にでもできるというイメージから、専門性が理解されにくいというのがひとつです。無資格者でも働ける職場もあり、有資格者しか働けない業界と比べるとどうしても給料は低くなります。
もう一つの理由として、介護報酬に上限があることが関係しています。介護報酬とは、介護保険が適用されるサービスを提供した介護施設を対象に、国から支払われるお金のことです。要介護の状態によって決まる額であり、企業努力で上げられる金額ではありません。
介護報酬の金額は介護職員の給料に大きく関係しており、これが給料は安いと言われることにも関係しています。
生活に大きく関わるため、労働に対して給料が低いと、仕事のやる気がなくなることにもつながるのではないでしょうか。

介護職のやりがい

感謝される仕事である

きつい、大変だと言われる介護職。ですが、同じくらい感謝をされる仕事でもあります。利用者さん、そのご家族からの
「ありがとう」の言葉は何よりも嬉しいですし、この仕事をしていてよかったと思える瞬間です。
日常的に感謝の言葉を伝えてもらえる仕事はそう多くないと思いますし、その言葉は介護士として働く上で大きなやりがいとなります。

利用者さんの変化を感じられる

介護士として働いていると、様々な心身の状況の利用者さんと関わります。その中では、問題行動と呼ばれてしまうような困った行動を繰り返される方もいます。しかし、様々な職種と連携しチームで関わることで、利用者さんに変化がみられるようになります。
そして何より、介護士は常に利用者さんの一番近くにいる存在なので、変化もより感じるのではないのでしょうか。

  • 始めは落ち着きがなかった利用者さんが、その方にあった対応を日々続けることで、穏やかに過ごせるようになった。
  • その方が生きてきた背景を知り、関わることで、笑顔で過ごしてもらえる時間が増えた。

そんな変化に出会えることが、介護士としてのやりがいにつながります。


介護職を続けてよかったこと

手に職をつけられる

無資格でも働ける職場もありますが、現場で介護士としての経験を積み試験を受け、国家資格である介護福祉士を取得することで、手に職をつけることができます。
ライフスタイルの変化で一度介護の現場を離れたとしても、資格があることで、介護業界への再就職に有利になると思われます。
また、介護士福祉士は国家資格なので、全国どこでも資格を活かして働くことができるのも強みですね。

介護や生活に関する知識がつく

身近な人が要介護状態になってしまったとき、知識が先にあるのとないのとでは全く違います。これからどのようなことが起きてくるのか、どう対応していけばいいのか、知識がない人よりは絶対に冷静に対応していけるはずです。
生活に関しても、入居者様から教えてもらえることはたくさんあります。最新の家電や技術・サービスに頼っての生活ももちろんよいのですが、やはり昔ながらの知恵に驚かされることは多いです。
介護現場で働く職員は年齢層も幅広いので、お互いの知らない分野の知識を得ることができることも、介護ならではだと感じています。

ライフスタイルの変化に合わせ、働き方を選べる

人生には結婚、引っ越し、出産といった様々なライフスタイルの変化がやってきます。そのライフスタイルに合わせ働き方を選べるのも介護士の魅力だと思います。

  • 子どもが小さいうちはパートとして働きたい。
  • 配偶者の転勤で引っ越すので、引っ越し先で再就職先を見つけたい。
  • 夜勤が苦手だから、日勤だけの職場で働きたい。
  • 働けるうちにどんどん夜勤もやって稼ぎたい。

ライフスタイルの変化にともない、そんな希望が出てくることもあると思います。

介護士の求人は全国にありますし、求人の募集も正社員だけではなくパート・アルバイトもあります。
派遣社員としてはじめは働き、いずれそこで正社員登用という道も選べます。
自分や周りのライフスタイルの変化に合わせてその時々で最適な働き方を選べるのは、とてもよいですよね。

介護の仕事がきついと感じたときにやること

自分の行動を振り返る

なんだかいろいろなことがうまくいかない・・・。そんな時が必ず訪れると思います。そんな時は、自分の声かけや態度、介護技術を振り返る機会だと思います。
イライラしてそれが態度に出ていなかったか?休息はしっかり取れていたか?自己流で介助をして、変な力が入っていないか?など、考えてみてください。
思い当たることがあったら、そこに対する解決策を自分で考えるのもよし、周りに相談するもよし、本やネットで知識を得るのもよし、色々世界を広げて考えるチャンスです。

やめて逃げ出すことはいつでもできます。その前に、もう一度立ち止まり考えるのもよいのではないでしょうか。

信頼できる同僚や上司、友人や家族に相談する

自分一人で抱え込まず、周りに相談することはとても大切です。
その際の注意点として、同僚や上司に相談する際は、誰かを一方的にけなす悪口は避けることです。同僚の悪口を言い合っていい雰囲気になることはないですし、どこで誰が聞いているかもわかりません。一方的な悪口のような言い方は避け、客観的な視点で物事を捉え、相談をするのがよいと思います。


友人や家族に相談する際の注意点としては、職場の人や利用者の個人情報や社外秘の情報を絶対に言わないことです。身内へ話しているとついつい話してしまいそうになりますが、決して許される行為ではないので相談する際には気をつけましょう。

誰も話せる相手がいない・・・という方もいるかもしれません。そういった時はネットの相談掲示板に投稿してみるのもよいと思います。その際も個人情報に関しては気をつけましょうね。

誰かに話をすることで気持ちが楽になるし、頭の中の整理もできますよ。

夜勤回数を減らしてもらえるか相談する

夜勤ありの変則勤務がきつい場合、体調不良を我慢し続けると取り返しがつかないことになってしまうので、早めに上司への相談をすることが大切です。
他の人に負担がいってしまうのは申し訳ない・・・と考えてしまう気持ちもわかりますが、そこで心身のバランスを崩してしまっては大変ですし、自分の体調を一番に考えるべきです。
夜勤にあまり入れなくても日勤帯でできる限り夜勤者のフォローをする、ということができれば、周りも受け入れてくれると思います。

夜勤が身体に合う人、合わない人が必ずいます。体調不良を感じたら、早めに対策を考えることが大切です。

転職する

ここまできついと感じた時にやることをお話ししてきましたが、それでもどうしても辛い、逃げたい、と思ってしまうこともあると思います。その時は、思い切って転職してしまうのもひとつです。
介護職とひとことで言っても、様々な就業形態、業種、職場があります。どこかに自分に合う環境の職場はあると思うので、思い切って転職活動を行うのもありでしょう。
転職活動を行う中で、今まで見えなかった自分の職場のいいところ、悪いところが客観的に見れるようになり、もう少し今の環境で頑張るという選択肢も出てくるかもしれません。

10年の経験がある私が「介護はきつい」に関して思うこと

ここまで色々と書いてきましたが、最後に私の考えを書いておこうと思います。
ここに書いたきついと思うことは、実際どれも私が思ったことがあることです。介護の仕事は楽しい、それは胸を張っていえることなのですが、決して楽な仕事ではありません。
誰でもできる仕事かもしれませんが、誰でも続けられる仕事ではないと思います。


なぜ、そんな介護の仕事を10年も続けられているのだろうか。
そう改めて考えたとき、やはり利用者さんの存在が一番大きかったです。もちろん利用者さんにイライラしてしまうことがないわけではありません。だけど不思議と、「ありがとう」のひとことで救われるんです。
「ちゃんと寝れてる?顔色悪いよ」「あんたがいなくて寂しかったよ」
そんな優しい利用者さんの言葉かけと笑顔があり、支えられ、続けてこられたのだと思います。

介護の仕事は確かに楽ではありません。でも、大きなやりがいを感じることができる仕事でもあると思います。

まとめ

介護職はきついと言われる理由、やりがい、実際に経験のある私が思うことをこの記事では書いてきました。
大変なことは確かに多いのですが、その分やりがいも大きいのがこの仕事です。

少なくとも、私自身はきつい面と同じくらい、またはそれ以上の魅力を介護職に感じています。

そんな介護職員がいることも知っていただき、
興味はあるが不安、実際の現場の声を知りたい、そんな方の思考の助けに、この記事がなることを祈っています。

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